ファクタリングの基本的な仕組みを知る

ファクタリングとは売掛債権をファクタリング業者に買い取ってもらうことで、資金を調達する方法です。売掛債権とはサービスの提供が終了しているにもかかわらず、先方、つまり取引先などの都合によりその分の代金が支払われていない部分のことを意味しています。サービスの提供が終了しているのに代金がまだと言うのは不思議な気もしますが、たとえば医療サービス、介護サービスにおいてはこのような流れが基本です。これは医療サービスにおいては、利用者が受けた医療サービスの代金の一部は健康保険によって補助され、また介護サービスの場合には介護保険によって補助されるためです。

このような流れの場合、医療機関や介護施設などは保険者に対して、利用者が支払わなかった部分、すなわち保険金を請求します。その請求を受け保険金が支払われて初めて、医療機関や介護施設などはサービス提供の対価の全額を受け取ることができます。ただし保険金の請求から実際にそれが手元に入ってくるまでに期間を要します。そこでファクタリングでは、保険者が保険金を支払う代わりに、保険金に該当する部分を買い取ると言う形で現金を支払うと言う仕組みがとられています。

これにより医療機関や介護施設などは早期の資金調達が実現でき、財源の健全化や事業の拡大などを実現しやすくなると言うことができます。ただファクタリングではそれを利用することに伴い手数料が発生します。よって保険金が支払われるよりは手元に入ってくるお金が少なくなるので、その辺りは留意しておきたい点です。