ファクタリングで資金調達

事業を継続するために必要な運転資金は、様々な理由によって不足することがあります。売上代金の回収が仕入れ代金の決済よりも遅れたり、偶発的な貸し倒れなどの理由で、収入が支出を上回っているにも関わらず、資金繰りが悪化するケースも珍しくありません。運転資金が不足する事態に陥った際に、多くの経営者は銀行融資を検討すると思います。銀行融資であれば低金利で融資を受けることができますが、銀行の厳しい審査を通過する必要があります。

ノンバンクの融資は銀行よりも敷居が低いですが、金利が高いため、将来的に新たな運転資金不足を招く可能性があります。そこで注目されるのが、売掛債権を利用して資金調達を行う「ファクタリング」です。売掛債権は、数カ月後の支払いを約束して発生するものですが、ファクタリングでは、この売掛債権を支払期日前に譲渡し、資金を受け取る資金調達方法です。売掛債権を譲渡したファクタリング会社は、その債権の信用力などによって買い取り率を算定し、本来の額よりも割安で買い取り、決済期日に額面通りの代金を得ることによって、利益を出す仕組みです。

ファクタリングには2社間で行うものと3社間で行うものがあります。欧米では売掛先を含めた3社間での取引が一般的で、売掛債権の回収をアウトソーシングしますが、日本で定着している2社間の取引では、自社で債権を回収し、これをスライドさせてファクタリング会社に支払いを行うため、売掛先に債権譲渡の事実が知らされない仕組みになっています。

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